ここは、丹波市島で山猿塾を主宰する青木慧さんからの便りのコーナーです。
目 次
◆山猿塾だより◆131=待ってました! FAGRI掲載日 97/05/30 ◆山猿塾だより◆132=本業での再起へ FAGRI掲載日 97/06/04 ◆山猿塾だより◆133=動物さまざま FAGRI掲載日 97/06/09 ◆山猿塾だより◆134=本業の合い間に FAGRI掲載日 97/06/14 ◆山猿塾だより◆135=亀のように FAGRI掲載日 97/06/20 ◆山猿塾だより◆136=カメとヘビ FAGRI掲載日 97/06/25 ◆山猿塾だより◆137-夏企画ですね FAGRI掲載日 97/07/05 ◆山猿塾だより◆138-夏休み中の動向 FAGRI掲載日 97/07/23 ◆山猿塾だより◆139-夏休みのない生き物たち FAGRI掲載日 97/07/30 ◆山猿塾だより◆140-キャンプも間近 FAGRI掲載日 97/08/06Contents Copyright 1996,97 Satoshi Aoki
10182 ◆山猿塾だより◆131=待ってました! FAGRI掲載日 97/05/30 ◇自然の流れに従って◇ 横着栽培の丹波の黒大豆、トウモロコシ、コマツナ、ほうれん草、アオジソなどが、 順調に芽を出し育っています。農家からいただいたネギの苗も、横着を決め込んでテラ ス兼雨戸の下の斜面において土をかぶせていますが、根が付き成長しはじめました。 野生の笹やイタドリ、イバラ、ヨモギなどと競り合ってどこまで育つのか。できるだ け自然の流れに従って、あまり手を加えないつもりです。人工的に「家畜化」されてい る種子でも、思いのほか野生の力を保持しています。 たとえ笹などに負けても、笹などをときどき刈る程度にとどめるつもりです。豆や野 菜が持っている自然の力を信じ、その力が代々、伸びていくよう見守っていきたいと思 っています。人間については、彼ら野菜以上に自然に授かった潜在能力を備えていると 信じています。 ◇Nack提案に試し乗りします◇ Nackさん(#10160,10168,10169) 提案の自己完結案は「待ってました!」です。私も提案の〈モノは試し〉に喜んで乗 ります。「97春キャンプ山猿塾」が〈収拾のつかない状態〉だったかどうかは別にし て、参加者のみなさん自身の自主性に期待し、少々の〈収拾のつかない状態〉でも、正 直いって、がまんしてきました。 それでも、京都から初参加の父親2人もサナギマンさんに「なにか手伝うことがない ですか」と聞いて、サナギマンさんの手助けをしていました。京都府下で理科教室を開 いている山本さんも、自らすすんで提案し、石鹸造りの中心になり、つぎのような手紙 をくれました。 〈[キャンプが終わって]今日の帰りに「意図的に協力しなかった」とおっしゃいまし たが、それは私が慧さんの陰に入ってしまわないようにという心遣いであると理解して おります。せっけんが不評のときは明子さんが「なかなか良いせっけんですよ」と助け 船を出してくれたり、竹紙の場合は郵便屋さんが[竹紙のはがきを]配達してくれたと きの様子を話してくださったりで、「協力しなかった」どころかたいへん協力していた だいており、本当に感謝しております〉 私が前面に立って石鹸造りに乗り出すと、石鹸造りがなにか参加者の義務的な行事の ように受け取られがちで、山本さんだけではなく、参加者の自主性をそぐことになりは しないかと、それはひかえていました。そのことは山本さんも理解してくれたようで、 こちらこそ感謝しています。その後、彼は彼で、新たにペットボトルの再利用実験をは じめているそうです。 一方、女房の発案でしたが、ヨモギをつんで草餅をつくる提案については、私が初参 加の女性たちを案内しながら「あれがヨモギ」「これもヨモギ」と教えました。実際に それをつむかつまないかは、本人の自主性次第です。 つむ人がいなかったので、女房が「つもうか、どうしようか」と聞きましたが、「私 たちが先立ってやらない方がよい」と、それ以上は手出しをしないことにしました。結 局、草餅づくりはお流れになりました。私たちにもいろいろな作業がありましたし、私 たちが御馳走をつくってサービスする、民宿を商売にしているわけでもありません。私 たちの提案がお流れになっても一向にさしつかえないことでした。 お流れになったものもふくめて、それはそれでよかったのではないでしょうか。もと もと自主性次第と考えていますので、自主性にそったものは実行されるし、そうでない ものはお流れになるのが自然ななりゆきでしょう。 前記の横着栽培もそうですし、創作住宅での木の活用もそうですが、人間も生き物で すから同じだろうと思っています。究極的には、自然の原理にかなっていれば、なるよ うになっていくようです。 この2年間は、なにより自分たちが住む家が必要で、その自力建設に没頭し、キャン プの立案、運営もみなさんに十分に相談する余裕もなく主宰してきました。また、実際 に提案を求めてもそうそう提案がありませんでした。 しかし、いつかは、だれかが、Nackさんの提案のように〈私がやります〉と、自 らすすんで名乗りでてくれるのではないかと、黙って期待していました。だから、ほん とうに「待ってました!」という心境です。 ぜひぜひ、参加者のみなさん自身で企画、立案し、運営してください。細かいことは いろいろあるでしょう。そんなことはぼちぼち相談し、試し、固めていけばいいと思い ます。パソコン通信の関係者以外の名簿も作ってありますから、それが入っている旧式 パソコンさえまともに働いていてくれれば、いつでも渡せます。 ただ、Nackさんのように名乗りでてくれる人が何人かいないと、自主的運営が特 定の個人の負担になりかねません。Nackさん個人の負担にならないように願ってい ます。いろいろな試しには、ある程度「それでもやる」という覚悟も必要でしょうが… …。 Nackさんの提案が実現していけば、私も助かります。いま著書の執筆準備中です が、執筆には継続して集中する静かな時間が必要です。なにかあるたびに玄関へ出て中 断したり、仕事場でも静かに集中できなかったりすれば、仕事になりません。 ですから、そういう仕事の環境をつくるため、いろいろ考えていたところでした。む やみに玄関へでなくてもすむように、表札兼用の呼び鈴ならぬ「呼び琴」を作りました。 表札の長さを変えて木琴にし、それを木槌でたたけば私か女房か客人か、用の相手が音 でわかる仕掛けです。 家もできましたので、今後もふだんから参加のみなさんと一緒に汗を流すつもりです。 土日にはサナギマンさん一家がみえましたが、一緒に汗を流しました。農作業(肉体労 働)と「脳作業」の兼業を日常化していくつもりですから、執筆中でもよほどのことが ないかぎり、みなさんといっしょに汗を流したいと思っています。 この「たより」のナンバーが50歩も高飛びしていたことは、いわれるまでわかりま せんでした。山猿塾はいま一気に50歩くらい飛躍すべきときにきているのかもしれま せん。それはそれでなるように飛躍していくでしょう。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10229 ◆山猿塾だより◆132=本業での再起へ FAGRI掲載日 97/06/04 まこさん(#10192) ひまわり小屋のノートの書き込み、拝見しました。参加のみなさんがこんなふうに感 想なりなんなりと書いてくれるといいですね。ぜひ、みなさんにも書いてもらいましょ う。 サナギマンさん(#10201) 大勢が集まるキャンプの期間を避けてみえる方が、意外に多いのが現状です。やはり 家族なりグループで、あるいは一人で静かに過ごしたいという要求も強いように思いま す。 いつもそうでなくても、だれしもそういうときがあるのではないでしょうか。それはそ れで尊重したいですね。 Nackさん提案の〈事務局〉あるいは彼の準備委員長と、サナギマンさん自身の旧 来からの事務局引き受けとは、混同しない方がよいと思います。つまりサナギマン事務 局長は、依然として健在であると理解しています。多頭だてがいいと思います。Nac kさん提案のキャンプごとの事務局との関係をどうするのか、その相談は必要かと思い ます。 従来からの自称、自主的引き受けは、本人の気持ちが変わらない限り、それぞれ尊重、 存続し、今後もつぎつぎと自称あるいは「私がやります」というのがあってほしいと思 います。呼称がダブルとまぎらわしいので、呼び名は検討の余地があります。 それから、菜園のミニタマネギが収穫期になっていますが、どうしましょうか。わが 家は近隣の農家からいただいたタマネギが食べきれないほどあります。もし、収穫に間 に合いそうになかったら、こちらで収穫し、いただきものと混ぜて産直配送にしましょ うか。 Nackさん(#12019) ひまわり小屋整備キャンプは、ぜひともどうぞ。お願いします。ビニールハウスに、 鋳物のスノコ、鍋釜のワッパ各種がそろっています。これを利用してもらえると、囲炉 裏風かまどもできます。どうするかはみなさんにおまかせします。 また、夏のキャンプの期間をいつに設定するかで変わりますが、トウモロコシを収穫 して食べる企画も念頭に入れておいてください。道路の土手に黒大豆と混合して泥団子 にしたトウモロコシが、なかなかしぶとく野生的に育っています。下の転作田の肥料満 点のトウモロコシに比べると、茅のように細い葉っぱで、この先どう育っていくか未定 ですが、意外に収穫がありそうな予感がします。 黒大豆はわが家の自給用にしたいので、全部もっていかれると自給自足計画も狂いま すが、トウモロコシはわが家の自給計画には入っていません。その大半を参加のみなさ んの胃袋に入れていただいたらと思っています。 とはいえ、いつ野生の鹿に全部、収穫されてしまうかわかりません。もちろん、鹿に 無料開放しているわけではありまん。彼らからいかに守るかを考えているところです。 賢い彼らと知恵比べです。 ◇忍者屋敷を甘く見るなよ◇ わが家を運動会場にしていた野ネズミは、あれからみごとに姿を消してしまい、その 後は現れません。自由放任で暴れていた彼らは、一気に粘着ネズミ捕りをおいて一晩で 7匹捕り、1匹はピッケルで突き殺しました。それが彼らの集団心理に効果てきめんだ ったようです。 また、その後、横着農場に現れる害虫も、毎日の観察でいくらかその習性がわかって きました。瓜類と黒大豆に飛来する害虫は、ストーブ用の火箸で挟み殺してみました。 コンピューター病で指先が使えないので、火箸は最良の「武器」です。 初回にはブチブチと音をたてて退治できましたが、2回目、3回目になるにしたがっ て、彼らは私の姿を察してパーッと逃げるようになり、飛来する害虫の数もめっきり減 ってきました。挟んだ死骸や汁をそのままつけておくと効果があるようです。 サナギマンさんが植えてくれていた瓜類も、この方法で滅亡寸前から命を延ばしてい ます。これは、うまくいけば、下手に農薬をまくより簡単です。野生の鹿にも「忍者屋 敷に近づけば手裏剣が飛ぶぞ」ということを、どうにかして教えてやろうと、いま知恵 をしぼっています。 とりあえずは、夜は山猿塾の看板の街灯をつけっぱなしにして、裸にしたピッケルを 枕元において寝るようにしています。わが横着農場の農地は、すべてテラスから射程距 離内にあります。物音がすればテラスに出て、突き殺すことはできないまでも、ピッケ ルを回転させて投げつけてやろうかと思っています。 もちろん、下の農家のように防御網も考えてはいますが、硬軟両方の対策が必要です。 農作物や植林の稚幼樹の新芽のほかに、鹿がなにを好んで食べているのか。猟友会会長 に捕った鹿の胃腸になにが入っていたか、聞いてみようかと思っています。場合によっ ては、その好物を山で増やすといった方法も有効でしょう。 ◇本業での地元とのつながり◇ 芝田まことさん おかげさまで、EISALが順調に働いてくれるようになりました。プログラムには まだいろいろ問題があって、不安は解消されていいません。例えば、ろくに使いもしな いのに、ちょっとのぞいただけのイベント・モニターが閉じなくなり、他のプログラム に影響がなければ、削除してしまおうかとも思っています。 新しいソフトに慣れる実習を兼ねて、これまで断ってきた単行本以外の細切れの仕事 も引き受けました。神戸新聞から紙面批判欄の執筆依頼があり、7月の1カ月、日曜日 付けで連載することになりました。もし、同紙を購読されているなら、EISALから の発信を読んでやってください。 地元のマスコミとの関係は、もっぱら取材される側になってしまっていましたが、こ の機会に受け身の立場を修正していきたいと思っています。コンピューター病による制 約は解消されていませんが、順次、本業での再起をはかりたいと思います。 それにともなって、この「たより」など、パソコン通信の書き込みは、順次、自己規 制していかざるをえません。もちろん、手と相談しながら、書き込みますので、これで 「おさらば」というわけではありませんが、この点でも、参加者のみなさんに今後いっ そう山猿塾のことを書き込んでいただけたらと期待しています。 最近、大工、建具屋、左官、設計士、住宅建設会社社員など、建築関係の見物があい つぎました。この件については、住宅関係のFARCDの15会議室の「自然に学ぶ山 猿塾報告」に書きます。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10269 ◆山猿塾だより◆133=動物さまざま FAGRI掲載日 97/06/09 芝田まことさん(#10236) 引っかかっていたオマケソフトは、仕事の邪魔になるので、さっぱりと切り捨てまし た。いまのところほかに悪影響はなさそうです。 そういえば、芝田さんの本業はなにでしたっけ? 私はこの2年間、全力で土方をや ってきましたので、土方体質になってしまったようです。今日こそはと机に向かってみ るのですが、すぐストレスがたまって、外へでてしまいます。昨日も「今日限り」と決 意を新たにし、今朝から机に向かってみたのに、どうも……。 Nackさん(#10258) いよいよひまわり小屋整備キャンプの決行ですね。東京で働いている女房の仕事仲間 が2泊3日で帰っていった5日の夜から、源氏ホタルが飛びはじめました。昨年の記録 「山猿塾だより」を読み返しましたが、昨年どおりなら、7月12、13日ごろだと、 まだ源氏ホタル見物も可能です。だが、26、27日なら、もうヒグラシの鳴き声と交 代しているでしょう。 昨8日には、大阪から丹波の親元へUターンしていた同級の独身女性2人がきてくれ ました。1人は数回目、一人ははじめてでした。開拓小屋の掃除をしてくれ、ひまわり 小屋の汚れきった冷蔵庫もきれいにしてくれました。 「トースターやレンジも汚いので、またきます」ということでした。ああいう女性が 飯のめんどうをみてくれたら、整備キャンプもはかどるでしょうに。今日も掃除にきて くれたので、話してておきましたが、まだ日程が定かでなく、どうなるか? KOHさん(#10262) しばらくでした。投資目的で畑を持っている会社なんていやですね。そんな畑でなけ れば、私はそんなに雑草は気になりません。なんせ人間でも雑草みたいにしぶといのが 好きです。でも、隣接の森林の隙間から日光を横取りする実験は可能です。 しかし、雑草をやっつけるために、このあたりの植生にはないセイタカアワダチソウ まで移植するのはどうかと思います。それにササも、本宅裏の崖やテラス下の斜面の土 が崩れないように、うまく土を抱かかえてくれています。 もっともマムシの姿が見えないほど、そこらじゅう一面にササや雑草におおわれては 困ります。でも、根こそぎやっつけるのではなく、自然に生えた雑草とは、適当に付き 合っていくほかないのではないでしょうか。ここらあたりは、だいぶ異論がありそうで すねえ。 コナラだけでなく、水草も順調にその勢力をひろげつつあります。せっかく池の底に 根をひろげているところを、97春キャンプ山猿塾では、子どもに根こそぎ引き抜かれ るところでした。「せっかく育ててるのに、なにしてるんだっ」と、怒鳴ってしまいま した。 自給自足計画の実行とともに、雑草だけではなく、さまざまな害虫とも付き合いはじ めました。一番困り者は、火箸でつまみ殺せない、頭の黒い害虫になりそうです。先日 も近所の子どもに、テラス下で雑草と格闘中の野菜を踏まれてしまいました。また悪い 癖が出て「おいっ、こらっ」と怒鳴ってしまいました。 御心配の畑にも熱を入れつつありますが、熱を入れて不耕起農地面積をひろげるにつ れて、頭の黒い害虫対策がむずかしくなります。なにせ彼らには悪意もなく、自給作物 が目に入らないか見えないのですから、始末が悪いです。 すでに、黒大豆のほか、トウモロコシ、コマツナ、ほうれん草、ミツバ、アオジソ、 チシャ、大根、ジャガイモ、カボチャ、キユウリなどを植えています。さらに、食べた いものをまだまだ植えます。 それでも、私が畑に熱を入れている時間の大半は観察です。さまざまな雑草や昆虫、 野生動物たちとの付き合いは、まず彼らを知ることであり、まず観察です。毎日3、4 回は観察に畑をまわります。 黒大豆をまいてから、山鳩がくるようになりました。必要なだけ芽が出てからあとで したので被害もなく、ただ観察しています。彼らは芽が出た豆には食欲を感じないのか、 嘴を出しません。芽を出せずに乾燥した豆を拾っていました。 なにせ私の数メートルまで近づていてくるようになりましたので、これが見えるんで す。常連客は雌雄一対(つがい鳩ではない)の山鳩で、やはり私を観察していたのでし ょう。じっとしているだけなので、害虫ではないと悟ったのでしょう。でも、豆が実っ たらどうなるか、これも見物です。 昨朝はテラス横の不耕起畑に奇妙な穴を発見しました。夜のあいだにイタチか野ネズ ミか、なにか野生動物が掘ったにちがいありません。直径30cm弱のすり鉢状の穴で、 真ん中の5cmほどがちょっと深くなっています。今朝もまた数個の穴を見付けました。 昼食後の観察でその正体を発見しました。なんとイシガメでした。いったん逃げまし たが、またやってきて穴を掘り始めました。カンナ屑の堆肥にはミミズが繁殖していま したので、どうやらミミズを取っているようです。 かつて、下の水田では彼ら亀が畦豆を荒し回っていたといいます。やがて豆が実れば、 それを目当てにくるかもしれません。これもこれからの見物です。 こんな調子で、今日もなかなか本業に乗れません。よしっ、やるぞ。しばらく書き込 みはおやすみだ! そういうわけですので、本業に集中します。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10313 ◆山猿塾だより◆134=本業の合い間に FAGRI掲載日 97/06/14 いまなお痛む手と相談しながら、ようやく本業に集中できるようになりました。それ だけパソコン通信などでキーボードをたたく時間を自制しなければなりません。本業の 単行本の執筆にキリがつくまでは、多少の手抜きも御勘弁を! 甲山さん(#10299) 浄化装置の貴重な資料と提案など、メールをいただきながら、メールもお返ししない で失礼しています。せっかくの薪風呂のことも、先日の97春キャンプ山猿塾では、み なさんに相談する余裕がありませんでした。 作業小屋も広いようでも、電動工具類や周りの木を片付けたら、すでに満杯になって しまいました。たきぎになる資材も雨ざらしのまま放置しておくしかない状態です。あ とは、ひまわり小屋におくしかないのですが、ここはすでに参加のみなさんの自主管理 にゆだねています。 Nackさん どうでしょうか? ひまわり小屋整備計画のなかに薪風呂を組み入れられますか。む りなら、せっかくの薪風呂ですが、こちらでは使いこなせません。甲山さんの御好意を 生かせませんが、お断りしましょうか? 先日はまた例の独身女性が一人できてくれ、ひまり小屋のトースターや図書、ノート などをきれいに整理してくれました。助かりましたよ。 KOHさん(#10308,9) すでに書いたことですが、当地でわらを入手するのはむりです。わら文化はとっくに 崩壊し、当地の畜産農家でさえ、輸入わらを牛に踏ませている始末です。こちらで輸入 わらまで使うのは遠慮したいですしね。 これもすでに春のキャンプの追加提案で書いたことですが、生ゴミをおいている「狸 の餌場」では、純正の地元産檜のおがくずとかんな屑のなかに、カブトムシの幼虫が何 百匹となく大量に育っています。 数日前、外トイレの便器の水中で、クワガタが溺れていたのを助けました。すでにカ ブトムシの幼虫も、かなり狸の餌場から移動した様子です。 当地の森林組合製材所では、前記の畜産農家用のわらがわりに、おがくずやかんな屑 を出荷しています。これもできることなら、山猿塾での利用は避けたいです。輸入木材 が7割も占めているからです。 私はこれまでは自宅の建設で精一杯だったので、森林組合の外材入りのコワも燃料と して使ってきました。これからはこれも避けたいので、近隣の間伐材や自家製木屑など で間に合わせるため、作業小屋の一部に薪置き場を造りました。これも、前記のように すでに満杯です。 イシガメはやはり産卵場所を探していたようです。でも、適当な場所を山猿塾のなか では見つからなかったかもしれません。日当たりの良い水辺の砂地が産卵に適していて 地熱で孵化するようですが、道路の踏み固めたところまで掘っているところを見ると、 適地が減ってきたのかもしれません。 彼らが畦豆荒らしの「害虫」というのは濡れ衣かもしれませんね。といって、近隣の 農家が思い違いというのも、また別の濡れ衣をきせることになるといけません。だから、 結論は現場で事実を確かめてからの「お楽しみ」に残しておきましょう。 いずれにしても、イシガメにかぎらず、私たちがここに定住し家も建てて、人間の生 活環境がだんだん整ってくるのにしたがって、野生の動植物の生息環境が激変し、その 分布も変化しつつあるようです。 きわだっているのがシマヘビです。移住当初はクルマの下でさえ交尾していました。 ひまわり小屋の周辺は、孵って間のないシマヘビの遊び場になっていました。それが、 いまではめったに見えなくなりました。 セイタカアワダチソウやホタルの場合も、ちょっとしたちがいのようですが、下の集 落と森林のなかの山猿塾の敷地内とでは、彼らにとって環境が大きくちがうようです。 何度か書きましたように、下は平家ホタル、山猿塾では源氏ホタルが飛んでいます。え らいちがいで、しかも区分けは明確になっています。 その源氏ホタルも、今年は去年より数が明らかに減ってきました。私たちが造ってき た生活環境が、彼らの生息環境を変えているようです。あるいは今年の気候のせいもあ るかもしれません。いずれにしても、山猿塾の敷地内でセイタカアワダチソウを見た覚 えはありません。 当地はもともと山で、大正時代に開田したところです。1960年代には、また人間 が退却して植林や耕作放棄で、農地としては荒れ地になりました。その荒れ地というの は人間の都合や解釈であり、ある種の野生の動植物にとっては適地になっていたようで す。そこへ、さらに私たち人間が舞い戻って定住しました。 現存の野生の生物とのかねあいで、どういう農耕生態系を築いていけばよいのか、い ま暗中模索を始めているところです。それなりに一時は安定していたであろう、当地の 自然の物質循環などを、できるだけ乱さないように、どんな生活ができるのか。自分の 生活、体質などの変化もふくめて、自然観察をつづけているところです。自説だけにこ だわらず、異論、百論を交わしながら、探っていきたいと思います。 人間の既存の知識はまだ一知半解で、一面的な思い違いも少なくありません。現場で 実物を確かめつつ、模索をつづけたいと思います。完成した自宅も、建築界の既存の知 識、常識の見直し作業でした。つづく第三種兼業農家としての仕事も、既存の農業の知 識や常識から離れて、自由にいろいろ試してみたいものです。今後も、できるだけ試し た結果の事実で発信しようと思います。 サナギマンさん 畑のマタネギの収穫が待てない状態に見えましたので、返事も待たずに、勝手に収穫 してしまいました。KOHさんの「定説」に反して、かわいい苗のうちに鹿に葉っぱを 食べられたにしては、立派に収穫できました。いま女房も仕事が混んでいるので、おり をみて発送します。 先取り送料として、かなりいじけてしまっているソラマメの一部も収穫し、農家から いただいたチシャといっしょに、朝食の味噌汁に化けてしまいました。一家のみなさん でまいてくれていたコスモスが、コナラやトウモロコシのあいだに育ってきました。雑 草刈りはむずかしくなりますが、育ってくれるといいですね。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10390 ◆山猿塾だより◆135=亀のように FAGRI掲載日 97/06/20 Nackさん(#10317) 甲山さんの御好意には応えられませんが、やはり、薪風呂は諸条件が整いそうにあり ませんね。下の土地の借地の件も、すぐに返事をもらえそうにありません。借りられれ ば、場所の問題はなんとかなるでしょう。 Nackサウナと炭焼きの場所も、やりようによってはなんとか場所をつくれるかも しれません。池の残土を半不耕起栽培の土入れ用にぼちぼち使っています。これが片付 けば多少のスペースが、ひまわり小屋と地つづきで確保できます。が、いつ残土が片付 くことやら……。 ひまわり小屋整備キャンプの日程が決まりましたら、丹波へUターンしてきた女性二 人に食事の方のめんどうもかねてきてくれないか、誘ってみます。女房が、ひまわり小 屋などを掃除してくれた礼状を書きたいといっています。そのさいに、日程が決まって いれば書き加えてくれます。 また、女房が人数と日程によっては、食事のことも引き受けられるかもしれないとい っています。ですが、彼女も仕事に左右されます。安請け合いは禁物です。まあ、そう いう可能性もある、というふうに頭のすみに入れておいてください。 また、私自身の労働力ですが、時間給のパートとみておいてください。ちょうど新聞 の仕事が著書の執筆と重なりますので、本業第一に考えます。とはいえ、肉体労働を渇 望する土方体質に改善されてしまったので、パートでストレス発散の肉体労働を提供で きます。 少なくとも、必要な資材を手持ちのものから選択、提供する労はおしみません。まだ、 同級生の自宅の濡れ縁造りの請負仕事や、自宅の網戸、家具の製作も残っていて、その 資材もおいておきたいので、そのあたりの都合も考慮願います。 当方の日程はいつでもよいので、日程の決定などすべておまかせです。ただ、その決 定は早い方が助かります。7月12日には集団見学(人数不明)の予定がありますが、 私としてはいっぺんにすむので、日程がだぶった方がむしろ助かります。 みえださん(#10313) ひさしぶりでした。てっきり、おめでたい話ができて、それで忙しいのかと思ってい ました。まだおめでたい話は将来のことのようで、楽しみが長くてうらやましいです。 私もそんな楽しみがあったんだけど、何年前だったかなあ? サナギマンさん(#10303,10349) 生産した人を第一にと思いながら、それがなかなか実現できなくて、機会を待ちかま えていました。それに自分の作った物が一番、おいしい。でも、せっかちさんは、亀さ んに学ばないと長生きできませんね。 ◇果敢なイシガメ◇ その後、イシガメが毎日やってきます。本業で机に向かっていても、わが家の前の私 道をのそのそ登ってくるのが仕事場のガラス戸からも見えてしまいます。ついつい本業 そっちのけで見物してしまいます。 ある日は、女房が見物で2、3メートルまで近づいてしまいました。カメさんはそれ から10分ぐらいして、のそのそと私道の土手から下へおりてしまいました。もうこな いかなあと心配していたら、その翌日もまた発見。 ところが、番犬ゴンが散歩のスタートでそのカメを見付け、獲物とみて構えるやら臭 いをかぐやら。ついに前足を甲羅にかけてしまいました。無理矢理にゴンを離して散歩 にでかけたのですが、カメはそれからまた約10分、じっと様子をうかがってからのそ のそと土手をおりてしまいました。 犬に狙われたのだからもうこないだろうと、半分あきらめていたら、その翌日も、ま た発見しました。自動車の下から、のそのそと上のたんぼに登り始め、その坂道の途中 で産卵の穴を掘り始めました。が、いくつか試掘したものの、気に入らなかったのでし ょう。どこかへ帰って行きました。 みんなよくなかったのでしょうか。そんな試掘の穴がすでに15個くらいは、わが家 の周辺にあります。すべて南に面した日当たりの良い場所ばかりです。昨日は昼過ぎに なって、畑の見回りにと玄関をでたところ、玄関前の炎天下にまたカメさんがいました。 女房もカメ見物を楽しみの1つにしていて、すぐ駆けつけました。どういうわけか、 このときはカメの足は軽くて速く、すたこらと土手からおりていきました。「もう産ん だのよ」というのが、女房の感でした。身軽に見えたからです。 産卵が終わったのなら、もうやってこないだろうと思っていたら、今日もまた。ふと 窓の外とを見ると、テラス下の斜面の黒大豆が揺れていました。よく見ると、その根元 で、カメがのんびりと穴を掘っているではないですか。台風7号の余波もおそれず果敢 にやってきていたのです。 「またきてるよ」と、今日もまた夫婦でカメ見物です。あるいは何匹か産卵にきてい るのかもしれません。きた連中にナンバーでもつけておけばわかるのでしょうが、産卵 の妨害になってはいけません。 困るのは、その足が遅く動きがにぶいので、見物に時間がかかってしまうことです。 といって、しばらく本業にかかっていると、姿を見失ってしまいます。ウサギとカメの 童話の世界を思い出してしまいます。 私がせっかちな秒針だとしたら、カメは分針どころか時針に相当するでしょう。わが 家の前の坂道を登ってくるときは、一歩ごとに5分から10分はかかっているように見 えます。 そんなわけで、山猿塾への参加者のみなさんは、石とまちがえてイシガメを交通事故 に遭わせないように、くれぐれも御用心願います。私もカメを見物しながら、ああでな くちゃ長生きできないなあと、教えられています。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10522 ◆山猿塾だより◆136=カメとヘビ FAGRI掲載日 97/06/25 甲山さん(#10400,10401) 当分、活用する余地がなさそうです。あまり保管してもらっていても、迷惑を長引か せるといけません。 実はわが家の方にも森林組合製材所からいただいた檜風呂がありまして、これはなか に虫よけの木酢液を入れたビンとともに、豆と穀類を貯蔵しています。 Nackさん(#10435) 本棚はそうそう立派なものにしなければ、化粧野地などの余材で間に合うと思います が。ドアもいただいている木枠のガラス戸で十分ではないでしょうか。いきあたりばっ たりで、なんとかなりますよ。 サナギマンさん(#10498) 横から介入ですが、三姉妹のために6−7日の日程をおすすめします。彼女たちと縁 の深いイシガメの誕生が、そのあとの日程より、可能性が高いからです。 ◇イシガメの産卵とシマヘビの執念◇ 果敢にやってきたイシガメは、20日の7号台風以来、ばったりこなくなりました。 ところが、昨24日、たいへんな現場を発見。シマヘビが作業小屋前の坂道の脇で、頭 部を使って穴をほっているではありませんか。 あれっ? そこはイシガメが穴を掘っていたあたりだぞ。シマヘビを追い払って砂を 少し除けると、そこにイシガメの卵がありました。産卵していたのです。卵を埋めて女 房に教えているうちに、さきのシマヘビがまたやってきて穴を掘りだしました。 追い払っても追い払ってもやっつてきます。いつもあたりの見回りはマムシや害虫捕 り用にストーブの火箸を携帯していますが、それではさんでふりまわしても、またやっ てきます。その執念はすごいものです。 といって、激減したシマヘビの命をちょうだいするわけにもいかず、ステンレスのふ るいでイシガメの穴をおおい、周りを石で押さえました。それでもなおやってきて、拳 くらいの石ならのけてしまうのです。 大きな石で補強し、周辺の草むらを刈りました。今朝はイシガメの卵の安全を確認し ましたが、シマヘビはまた朝から挑戦していました。やむなく捕まえて振り回し、投げ 飛ばしてやりました。 これで安心と思いきや、午後の見回りで、ほかでも3個の穴が掘られているのに気付 きました。いずれもイシガメが産卵の穴を掘ろうとしていたところです。シマヘビがテ ラスの周辺をうろついていましたが、掘られた穴もテラスのすぐそばです。 その掘られた穴の様子から、せっかくのイシガメの卵も食べられてしまったようです。 いまのところ安全を確認しているのは、作業小屋前のふるいの下だけです。20日ごろ に産卵したとして、孵化するのは7月10日の前ではないでしょうか。 ひょっとして6−7日ごろになりはしないか? というわけで、このころがサナギマ ン一家の日程としておすすめです。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10661 ◆山猿塾だより◆137-夏企画ですね FAGRI掲載日 97/07/05 サナギマンさん(#10605) 12,13日、お待ちしています。今月は神戸新聞の紙面批判欄を引き受けましたの で、ちょっと一緒に汗をかけないかもしれません。毎週日曜日掲載で、明日6日付は須 磨惨殺事件を取り上げ「犯人追跡ゲームの異常」と題しました。 サナギマンさんがみえたら自慢しようとだまっていましたが、サナギマン果樹園の東 側や上の田の雑草のなかに大豆と小豆をまいて、横着栽培をしていました。それが意外 に順調で喜んでいたのですが、後述のようにサナギマン果樹園にも、ついに鹿がやって きました。 Nackさん(#10613) はやいものですね。もう夏のキャンプの日程を決める時期になってしまいました。パ ソコン通信以外の方たちには案内を郵送する日時が必要です。その手間と費用と時間を 念頭においてください。約50通です。 データベースのデータの移行が新しいパソコンにできていません。また新しいメンバ ーの住所なども入力ししていません。だから、いつものように宛名シールをぱっとプリ ントできません。だから、宛名書きもけっこう手間がかかります。 ◇カメとヘビと鹿◇ イシガメの産卵箇所は、1カ所だけヘビの攻撃から保護しています。まもなく孵化す るでしょうが、「ゼニガメがほしい」というガキどもも近所に現れ、今日も偵察にやっ てきました。さて、どうしたものか。 サナギマンさんの3姉妹にもみせてやりたいし、また孵化したら自然のまま離してや りたいし……。イシガメは強いから2、3日あずかっていても自然に戻せるとは思いま すが、あまりチョツカイは出したくもない。もう少し考えましょう。 玄関脇のテラスのそばでも、イシガメが産卵していたようです。今日になってヘビが 掘ったらしく、穴があいていました。玄関先にイシガメが産卵したり、ヘビがそれを食 べにくるなんていうのは、そうどこにもないでしょう。 源氏ホタルもそろそろ終わりになるようです。元気がなくなってきた源氏ホタルがわ が家のテラスやガラス戸に集まってくるようになりました。多いときは6匹が止まって いました。 今日、夕刻、まだ薄明るいのに、テラスで涼んでいると、サナギマン果樹園の東の端 に2匹の動物がいました。いつもの狸にしては背が高すぎます。よく見ると鹿でした。 女房を窓際まで読んで監視役を頼み、それっと表に出ましたが、相手はこちらの動きを とっくに察して下の田へ崖を下りていきました。 そこには横着栽培の大豆が順調に育っていました。夜はマムシが徘徊しますので、明 日朝確認しますが、おそらく大部分は食われてしまったでしょう。雑草のなかにばらま いていた小豆が、一時は上の田にもあちこちに顔を出していたのに、見えなくなって変 だと思っていました。これも鹿の仕業のようです。 横着栽培の最大の難所は、どうやら雑草やササではなく、鹿のようです。さて、どう するか、いろいろ実験の種が増えました。テラス前と道路脇の横着栽培の黒大豆とトウ モロコシなどは、いまのところ順調です。予想以上のできです。やってみないとわから ないものです。鹿からも守っています。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10822 ◆山猿塾だより◆138-夏休み中の動向 FAGRI掲載日 97/07/23 芝田まことさん(#10668) 神戸新聞の連載コラムを朝一番に読んでもらい、ありがとう。今日ただいま責任期間 の締め切りが終わりました。小さなコラムでもけっこう時間を取られました。意に反し たものは絶対に書かず、手心も加えないので、「青木さんのこんな文章を神戸新聞がよ うのせたね」と、不思議がる人もいます。 OS/2付属データーベースは小さいデータ、700件余の住所録から移行し始めました が、一旦中止です。検索機能などが貧弱で、移行もうまくいきません。使い物になりそ うもなく、著書の原稿を書き始めたので、危険作業は後回しです。 なにしろ原稿執筆の方も、使えば使うほどソフトにとんでもないバグがあることがわ かってきて、恐る恐るやっています。検索、置き換え、移動の機能はかなり危険です。 置き換えはほとんど機能しません。削除、移動も指定範囲以外にも作用してしまいます。 文字コードもかなりいいかげんです。例えばヒノキを漢字に変換して画面では新字に なっていても、プリントするとむずかしい旧字になってしまいます。かなり恐ろしいソ フトですが、乗りかけた船で1冊、書いてしまうほかありません。ただし、EISAL の方は順調に動いており、制作者に感謝しています。問題はソフトです。 夏休みはNackさんが背負ってくれていますので、おまかせです。ただ、後述のよ うにわが家は、私の本業と出版編集関係者など新しい訪問客が多くなりそうです。参加 のみなさんには、あくまで自主管理のルールに徹して、ひまわり小屋を中心に使ってい ただきたいと思います。 サナギマンさん(#10668) 21日は日帰りで御苦労さんでした。私も久しぶりに汗をかき、すかっとしました。 イシガメはまだ孵化しませんが、無事を確かめましたので安心しています。 小豆を一面にばらまいてしまったので、草刈りが不自由になりました。これをどうす るか、キャンプまでには考えておかないといけません。とりあえず、できる範囲で手刈 りでやってみます。 これも小豆がテント台の下敷きになってもよいという前提での横着栽培だから、どう なるかやってみないとわかりません。 鹿も姿を見せたときに投石した効果があったのでしょう。その後まだ現れません。食 害防止もぼちぼち考えましょう。 Nackさん(#10815) 97夏キャンプ山猿塾の案内が届きました。たいへんうまくできていますね。御苦労 さんでした。お礼が遅くなりました。旧式パソコンとそのデータベースがまだ生きてい ましたので、新しい参加希望者も入力し、宛名シールをプリントしました。 いま原稿執筆中で、シールをはがしたり封筒にはったりの指先の仕事は避けています。 女房の仕事のきりがつくのを待って発送します。今日中にはなんとかなりそうです。郵 送費用の関係で、今回は送り先を30余に限定しましたが、あしからず。 この夏から秋にかけては本業を中心に働きますが、汗をかく作業の力の配分をできる だけみなさんと一緒にしたいと心掛けています。が、本業の方も筋書きどおりにはいか ず、やってみないとわかりませんので、汗かき予定もその日になってみないとわかりま せん。御了承願います。 ◇夏休み中の本業と来客◇ つぎの著書を出版してくれる出版社がほぼ決まり、昨日、東京から編集者がやってき ました。つぎの著書だけではなく、シリーズものになる可能性もありますので、夏から 秋にかけて、何回か訪ねてくることになりそうです。 また、東京にいる長女が8月7−9日、千葉県八千代市の前の家を買ってくれた友人 家族ら7−8人、女房の昔の職場の人たち、いまの仕事仲間などがやってきます。夏休 みはどうやら本宅も来客で占領される日が何日かつづきそうです。 必要な本業はそういうなかでも、頑固につづけますので、あいそがない場合も、それ は本業のためだと、御了解ください。それでも、最大限に参加のみなさんと汗をかき、 語り、飲み、一緒に行動したいと思っています。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10894 ◆山猿塾だより◆139-夏休みのない生き物たち FAGRI掲載日 97/07/30 芝田まことさん(#10824) その日の執筆データがごそっと消えてしまうソフトのトラブルがあいつぎ、またまた 突然、電話をかけてしまいました。EISALの調子はいいのに、まいってしまいます。 結局、編集領域使用容量をまたまた倍加しました。初期設定の4倍になりますが、ど うなりますか。不安な気持ちで仕事をやっていると、集中力を欠きますが、しかたがあ りません。迷惑をかけました。 Nackさん(#10836,10866,10882) 自然災害被災者のNackさん。御安心ください。整備キャンプ当日は、居座り台風 の影響がありましたが、みえださんのほか源五郎さん一家が久々にきてくれました。私 もみなさんとお話はしましたが、本業に集中させてもらいました。 みえださんは、草刈りで苦心していました。御苦労さんでした。草刈りは本業に織り 込んで、ぼちぼち私が引き継ぎます。 見込みがないはずのトウモロコシを毎日毎日、食べ始めました。小振りで売り物には なりませんが、自給用にはありあまります。けっこう食べられますよ! でも、97夏 キャンプまでにはかたくなりすぎて、もちません。希望者は小型トウモロコシ狩りにど うぞ。 サナギマンさん(#10860) 里芋もサツママイモも元気になりました。かなり伸びています。倒れた黒大豆は倒れ たままにしていますが、新芽、新枝が伸びて花を咲かせています。野菜もそれぞれかな りの生存能力を持っています。 だが、実況検分したイシガメの卵は、その後もまだ孵化していません。どうしたんで しょうね。しかし、もうイシガメの産卵が終わったと思っていましたが、まだ新顔が産 卵にきています。今朝はたいへんな現場をカメラで撮影しました。 ◇イシガメとシマヘビ◇ 今朝、原稿を執筆中、気分転換に仕事場前のテラスに出ると、1.5メートルくらい のシマヘビがテラスの横からさっと逃げ出しました。といっても、黒大豆の茂みに隠れ ただけです。それを確認しておいて、テラスの横、ほとんどテラスの真下を見ると、新 顔のイシガメが産卵の穴を掘っている最中でした。 あるいはと、カメラを手にして待っていると、シマヘビが用心しながら姿をみせまし た。私がテラスの上から見ているのを知らないはずはありませんが、なんとイシガメが いま掘っている穴のなかへ頭を突っ込みました。 イシガメもそれに気付いていないはずはないのに、後ろ足を穴のなかにのばして、の そのそと穴を掘りつづけていました。シマヘビはイシガメが産卵するのを穴の中に頭を 突っ込んで待ちかまえ、卵をちょうだいしょうという計略です。 その現場を撮影してから、鹿追い用に用意している石を投げつけてシマヘビを追い払 いました。あれこれ小1時間、見ていましたが、仕事にかかりました。さて、どうなっ たか。生き物たちには夏休みはなさそうです。 ◇クワガタとカブトムシ◇ 今年もまた山猿塾の下の雑木林へ業者がクワガタ捕りにきはじめた気配です。先日は そろそろ寝ようと焼酎を飲み始めた夜も10時前、山猿塾の看板前までクルマがきて止 まりました。 エンジンもかけたまま、ライトもつけっぱなしです。テラスへ出て「エンジンぐらい 止めたらどうだっ」と、怒鳴ってしまいました。クルマを後退させライトも消し、エン ジンも止めました。 また、クルマの灰皿をひっくり返して枯れ葉でもかけられては火事が心配です。ここ らで1度脅しをかけておこうと、抜き身のピッケルを下げて、寝巻姿のまま出ていきま した。 たばこ用のライターでクルマのナンバーを確かめたうえ、「こんな時間にどこの業者 だっ。こんへんではもう寝ている時間だぞ」と怒鳴りました。ついでに「灰皿の吸いが らなんかひっくりがえしていったら、クルマのガラスぐらいかち割るぞ」といってしま いました。 「どこの、どいつだ」という私の前に顔を見せたのは、下の集落の農家の長男でした。クルマが国道筋の方から登ってくるのを確かめていたのですが、その農家の長男が友達 を連れてやってきたようでした。 クワガタ捕りにくる近所の子どもたちの話では、今年はクワガタよりカブトムシが多 いそうです。山猿塾の狸の餌場で幼虫を大量生産した結果ではないかと思います。もう すぐ97夏キャンプ山猿塾ですが、山猿塾周辺の生き物たちにとっては、夏休みは御難 の時期かもしれません。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ 10977 ◆山猿塾だより◆140-キャンプも間近 FAGRI掲載日 97/08/06 KOHさんが何日かきてくれ、かなり草刈りをしてくれました。山水の水瓶(ドラム 缶)をきれいにしてくれました。水瓶も底に穴があいているので、砂を入れてくれまし たが、そうでなければ流されてしまうところでした。池にはなしてくれたナマズなどの 魚もどうなったか? 昨日は夕方まで雷雨がつづき、危なくてパソコンが使えず、執筆中止で大雨の始末に 追われました。上段から坂道を流れてくる雨水などで、駐車広場から私道まで水浸しで、 サワガニは堂々と散歩していました。 坂道はまるで排水路になり、かなり道があれました。私が手作業でぼちぼち補修しま すが、車高の低い高級乗用車は腹をすらないように御用心を。 気付くと、作業小屋そばのカメが産卵した穴も水浸しになっており、あわててその上 に水路を掘って救いました。だが、たぶんこれでここのカメの卵は寿命がつきたと思い ます。ひまわり小屋の周囲の水路も限界まで水位が上がりました。 丸太橋の下の地下配線のパイプも半分水没し、危険なので急遽、橋の下の水路を掘り 下げました。サナギマン果樹園も里芋のうねまで水没しましたので、サナギマンさんが 掘ってくれて石でふたをしていた水路も、急いで石をのけ開通させました。 本宅裏の崖からも地下水が噴き出し、崖ぶちの檜とマツが崩れないか気がかりでした。 崖下の水路の水位もこれほどあがったのははじめてです。下の集落では、水田の土手が 崩れたところもあります。 今朝になって、女房が山水のパイプの水がとまっているのに気付きました。キャンプ までに補修が必要です。Nackさんの補修で長持ちしていたのに、やはり集中雷雨に やられたのでしょう。 もうすぐ97夏キャンプ山猿塾です。私は執筆の毎日ですが、1日2時間の土方仕事 を目標に、池の残土を手作業で片付けています。キャンプのさいにはできるだけ広く使 えるようにしようと思っています。あと一息です。 だれがキャンプをするにしても山水の補修が先決ですが、有志はいませんか。わが家 も明日、早朝に東京から長女がきますし、千葉から7人組みの来客などがつづき、女房 もばたばたしています。私の土方も残土の始末に集中します。 先日、大阪から『自然に学ぶ丹波山猿塾』の読者がきてくれました。Nackさんが 整理してくれたアルバムを見ていましたが、雨つづきのせいか、写真同士がくっ付き始 末に負えない状態になっていました。雨漏りの気配はありません。 せっかくのアルバムですから、みなさんに見てもらえる状態にしたいものです。私も 執筆以外で痛む指先を使いたくないので手は出せません。女房も仕事と来客で手一杯で、 キャンプ期間には手をあけられるように努力しています。 キャンプ山猿塾の参加は音無し突発が常態になってしまいましたが、今夏は来客も多 いので、できるだけキャンプ期間中においでいただきたいと思います。期間以外は執筆 に集中し、土方時間のPM4−6時ごろしかお相手できませんが、あしからず。 今夏は雨が多いせいか、山ダニが異常発生しています。本宅の中庭にもかなりいます。 長袖長ズボンで足元もしっかり固めるのが懸命です。例年なら、人間にはあまりくっ付 かないのですが、大量発生で飢えているのか、食いついてきます。 みなさんの自宅で飼育している家ダニやチリダニとちがって、山ダニは肉眼で見えま すので始末は簡単です。くっ付いた山ダニが捕りやすいように、できるだけ白い衣服を おすすめします。殺虫剤の類の利用は御遠慮ください。 生き物が大好きなKOHさんも、山ダニは好きじゃないようでした。私は「山ダニく らいなんだ」と思ってはいますが、かまれるとやはりかゆいものです。希望者は愛用の ムカデ油をかゆみ止めに使ってください。 今年はマムシは少ないようです。毎日、何度かマムシ捕りの火箸を持って巡回してい ますが、敷地内ではまだ見たことがありません。今年はマムシ酒が仕込めるか心配にな ってきました。 山猿塾に生息するさまざまな生き物とともに、97夏キャンプ山猿塾においでのみな さんを、心からお待ちしています。人間同士もさることながら、生き物同士の交流のチ ャンスです。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ