ここは、丹波市島で山猿塾を主宰する青木慧さんからの便りのコーナーです。
目 次
◆山猿塾だより◆121-企画追加 FAGRI掲載日 97/04/04 ◆山猿塾だより◆122 落成へ越年突貫工事 FAGRI掲載日 97/04/09 ◆山猿塾だより◆123 キャンプ準備 FAGRI掲載日 97/04/17 ◆山猿塾だより◆124 定住丸2年 FAGRI掲載日 97/04/24 ◆山猿塾だより◆125 キャンプ準備 FAGRI掲載日 97/04/28 ◆山猿塾だより◆126 キャンプ参加予定 FAGRI掲載日 97/05/01 ◆山猿塾だより◆127 キャンプ報告 FAGRI掲載日 97/05/07 ◆山猿塾だより◆128 EISAL発信1号 FAGRI掲載日 97/05/13 ◆山猿塾だより◆129 横着山猿農法 FAGRI掲載日 97/05/13 ◆山猿塾だより◆130 じっくり横着農業 FAGRI掲載日 97/05/22
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09551 ◆山猿塾だより◆121-企画追加 FAGRI掲載日 97/04/04 芝田まことさん(#9538) あれっ? 私のメッセージが横いっぱいになっていましたか? 横36文字で書式 をつくり、私がダウンした自分のメッセージも36文字で改行されていました。ある いは私の新しいソフトだけで通用していたのかもしれません。 なにしろ早々にプログラムを壊したようで、漢字変換さえまともにできず苦労して います。IBMの旧型PS/55からのデータ乗り換えで、まだ慣れていない新しい ソフトの操作によって、いっそう無理がかかったようです。 用紙設定の方はどうにかなりそうですが、肝心のOSにも傷をつけたようです。再 導入したいのですが、なさけないことに芝田さんに依存していますので、どうかよろ しく。何度も電話相談で迷惑をかけているのに恐縮です。 Nackさん(#9540) キャンプ中はちょうど田植えとその準備などの最盛期になり、近くの農道を占拠す るわけにいかないので、駐車は山猿塾の登り口の林道などを利用するしかないでしょ う。林道の分かれ道は一見荒れて使えそうには見えませんが、実際は十分に使えます。 また、薪は私も敷地内で拾い集めましたし、みなさんに近隣の山で拾い集めていた だくのも、自然に親しむ営みの1つになるのでは? と思っていました。が、雨ざら しになっていた木を燃すには、かなり火の術が必要ですね。 それに震災地の神戸から、眠れる森林資源をもてあましている丹波に薪を持ち込む のは、Nackさんにしても費用がかかり、たいへんではないですか? だが、震災 地の神戸でもいまは薪も利用できなくなっているのでしょうか。へんですねえ。 ◇カブトムシの幼虫を育てませんか◇ 山猿塾では生ゴミを狸などの野生動物に食わせ、その食べ残しにカンナ屑やオガク ズをかけてきました。生ゴミを自然の物質循環に従って自然に返すためです。都会暮 らしの清潔感では臭いなどが鼻につくかもしれませんが、たいへんうまくいっていま す。 山になったオガクズなどをかき回して積み直しましたが、下の方の土に近い部分で は、いい堆肥なっていました。堆肥になりかけている中間の部分では、親指の2倍ほ どに育ったカブトムシの幼虫がごろごろとでてきました。多いところでは、スコップ で1すくいしただけで、数匹いました。少なくとも数百匹はここで育っているでしょ う。 97春キャンプ山猿塾では、広口のビンなどにオガクズなどとともに入れ、持ちか えってカブトムシに育ててみてはどうかと思います。村おこしでやっているところも ありますが、キャンプに参加した子どもたちにとって格好の企画ではないでしょうか。 計画に追加することを提案します。 先日来の果樹や植木を植えるために掘った穴には、堆肥になったオガクズなどをた っぷりと入れました。サクランボなどには、1本に一輪車で7、8杯も入れました。 当地の土地は固まって固くなりやすいので、混ぜてやるとちょうどよいように思います。 サナギマン果樹園や菜園にも、たっぶりと入れてみてはどうでしょうか。 もう1つ気付いたのは、堆肥化していないオガクズなどのなかにも、生ゴミがほと んど残っていなかったということです。つまり狙いどおり、狸などの野生動物がかな り生ゴミを餌にしてくれていたということです。狸がほとんど食べなかったミカンの 皮なども、なにかが食べたようです。もちろん、カブトムシの幼虫もそれらを食べて いたにちがいありません。 同じカンナ屑やオガクズでも、CCA処理した外材が混じったものでは、処理に使 用したクロムや銅、砒素などが危険な作用を起こします。堆肥でもキノコ栽培でも危 険です。だが、わが家では純正の丹波産の材木しか利用していませんので、安全です。 CCA処理した外材などについては、近くFARCDの「自然に学ぶ山猿塾報告」 に書く予定です。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
09575 ◆山猿塾だより◆122 FAGRI掲載日 97/04/09 芝田まことさん(#9561) 6日はたいへんお世話になりました。芝田さんの手造りパソコン、EISALは順 調に動いてくれているのに、残念ながらいまだにEISALからは発信できません。 乗っけた最新OSのバグが原因だと思います。7、8年前にOS/2のV1.0を 使いはじめてトラブルに泣かされたときと状況が似ています。芝田さんに御足労願っ た後もトラブルがつづき、ついにこんなメッセージが出てしまいました。 〈エラーが起きてメッセージにアクセスできません。アプリケーションの担当者 に連絡してください〉 OSの責任ではなく、アプリケーションに責任があるという観点です。これは「怪 しい」と思います。OSではなく、アプリケーションの責任にできるのは、OSの責 任者だけです。かつて私の「操作ミス」のせいにしたIBM大和研究所の研究結果を 思い出します。拙著『IBM欠陥パソコン』の執筆動機をつくってくれました。 かつてのV1.0が使えるようにどうにか安定するには、2年近くたってV1.2 3になるまで時間もかかりました。ようやく安定して仕事ができるようになってから、 この数年間につぎつぎとバージョンアップされ、V1台の蓄積データの互換性もあや しくなり、新しいVを乗せたらこのざまです。 パソコンは、長年にわたって安心してデータを蓄積できる機械にどうしてなれない のでしょう。仕事を早くはじめないと飯の種に困りますが、しばらく休戦です。いつ 停止するかわからない化石パソコンを使うほかありません。こっちの方は、反対に、 ソフトはどうやら安定していますが、機械が停年になっています。 EISALの使用は、生みの親のフォローに期待し、OSが熟成するまで待つこと にしました。それまでは、化石が全壊しないうちに、データを互換性のあるTXT ファイルに転換して保存しておこうと思います。十数年間の仕事のデータですから、 これだけも大仕事になります。 サナギマンさん(#9566) 5、6の両日は御苦労さんでした。雨に振り回されましたね。でも、雨で水量が豊 かになった池では、魚がずいぶん大きく育って、数匹群がっていました。今朝には、 約束どおり、菜園のエンドウの手をとりあえず立てておきました。 サクランボの新芽がのび、駐車広場のケヤキの芽も色づいてきました。サナギマン さんがみえるときには、これからは私もできるだけ一緒に野良にでたいと思っていま す。もちろん、執筆に入ったらなかなかそうはいきません。 すぐには田畑を借りられないので、ある範囲で最大限に活用するようにしたと思っ ています。ある程度キャンプ用の空き地を残こし、開墾しようかと思います。でも、 自家野菜は鹿にやられないよう、できるだけ目の届くところで作りたいですね。 当面は、上の菜園と下の果樹園の東側の空き地はキャンプ用に残し、果樹園の水路 の近くに、水路からあげた泥も活用し、うねを2本ばかり造ったらどうでしょうか。 耕してたっぷり堆肥でも入れたら、果樹も根をひろげてくれるでしょう。果樹の日陰 になるまでには、どこかに小作地を借りられるでしょう。 上の田への道の斜面なども、放置しているがらくたが片付いたら、栗かなにか果樹 を植えたいです。ここなら塾長犬もいますので、猪に栗を拾われないでしょう。塾長 にも、ユズに集中放水を浴びられない位置に引っ越してもらう予定です。 また、自生している栗も、やはり接ぎ木をした方がいいかもしれませんね。さらに、 斜面に植わっている茶の木も、なんとか復活させたいものです。雑草や笹にしごかれ て鍛えられているはずです。だから、愛着があります。 なお、97春キャンプ山猿塾の案内は、近況報告もかねて40通余を郵送しました。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
09624 ◆山猿塾だより◆123 キャンプ準備 FAGRI掲載日 97/04/17 Nackさん(#9579,9595) 準備委員長さん、土日はひまわり小屋の増築工事、どうも御苦労さんでした。その 後、好天にめぐまれ、またパソコンの乗り換えは一時休戦ということもあり、私も9 7春キャンプ山猿塾に向け、気になっていたことに精を出しました。 ビニールハウスは、1昨年のクリスマス寒波の120cmの積雪で、背骨のパイプ が曲がったままでした。そのなかで引っ越し荷物もむれ腐りかけていました。なかの 荷物を全部出して、ようやく背骨をのばして間伐材の当て木を付け、柱も2本付けて 支えました。つぎの冬も、もう安心です。 また、山猿塾へ登ってくると、まず目に付いて気になるのが、作業小屋の南側をお おっていたビニールシートでした。思い切ってそれをはずし、その部分に屋根を付け ました。作業小屋の真ん中で山になって、邪魔になっていた荒野地で屋根をふきまし た。屋根には粗木酢液を塗ってみようと思っています。 ついでに余材も整理できる棚を造りましたので、余材はもうすこし活用しやすくな るでしょう。 ◇廃油石鹸造りの実験報告◇ キャンプ山猿塾で廃油石鹸づくりと篠竹を使った紙すきを計画している山本さんか ら、手紙で予備実験の報告がありました。竹を使った紙造りは成功したが、カンナ屑 を使った紙は、まだ成功していないということでした。廃油石鹸造りなど、彼の計画 は5月4日に行う計画です。 わが家でも山本さんがくれた廃油石鹸を使っていますが、市販の石鹸より肌になめ らかです。洗面所や風呂でも使っています。 ◇豊富になった野草、山菜◇ 山猿塾の坂道の斜面にも、ワラビが生えてきました。下の土手にはツクシものびて います。敷地内には、いたるところでヨモギの若葉がひろがっています。よく草刈り をしてくれていたので、おいしそうな新芽がそろってのびています。 植えたばかりのサクランボ(暖地)にも実がついています。下の集落では山ツツジ も咲きました。キャンプのころには、山猿塾の周辺でも咲くでしょう。コナラやケヤ キの新芽ものびてきました。 本宅周辺には新しい植木も増え、昨春とはかなりちがった風景が、参加のみなさん を迎えてくれるはずです。みなさんがよく草刈りをして、排水路も掘ってくれたので、 今年は下段や上段の空き地にも、快適にテントがはれそうです。 明日からは作業小屋も片付け、電動工具なども整理しようと思います。雨になって も使えるスペースをつくれたらと思っています。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
09753 ◆山猿塾だより◆124 定住丸2年 FAGRI掲載日 97/04/24 私たち夫婦が山猿塾に引っ越してきて定住してから、4月26日ではや丸2年にな ります。この間にあたりはすっかり変わりました。みなさんに助けられながら、この 年でここまでよくやってきたと思います。 引っ越しの荷物の山のなかの、2年前の春のキャンプを思い出します。97春キャ ンプ山猿塾(5月3〜5日)も、あと10日足らずとなりました。まだ、本宅の創作 家具造りや網戸造りなども途中ですが、作業小屋の改築にかかりました。 もともと本宅を建てるための応急の作業小屋であり、また大雪で半壊状態になって いたものです。とりこわすべきかどうか、しばらく迷っていましたが、改造して使え るところまで使うことにしました。 すでに傾いていた柱は取り替え、雨漏りしていたトタン屋根を直しました。でも、 女房は「敗戦直後のバラックみたい」とバカにしています。もう予算がありませんか ら、あるものを活用するしかありません。 近くの農家からいただいていガラス戸なども活用しようと思います。あと10日間 のうちになんとか改造を終わりたいとはりきっています。 ◇大阪の木材屋の親子◇ 正月の落成披露にきてくれていた大阪の木材屋が、今度は息子さんを連れてひよっ こりやってきました。私の木の活用方法が独創的でショックだったといいます。同じ 木材屋をしている息子にも見せたかったのでしょう。 すでに大阪の商社マンは、同じ市島町で土地を購入していますが、もともとその商 社マンに連れられて落成披露にきてくれたのがきっかけでした。が、この商社マンと 共同で家を建てる決心を固めました。 建築現場も同じ町内になりますし、今後はときどききてくれるでしょう。彼らの工 事が始まったら、私も見に行くつもりです。彼ら親子にも、97春キャンプ山猿塾の 案内を手渡しておきました。 私の創作住宅の自力建設もむだではなかったようです。すでに何人かが、地元の間 伐材などを活用して木の家を自力で建てる決心を固めました。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
09800 ◆山猿塾だより◆125 キャンプ準備 FAGRI掲載日 97/04/28 Nackさん(#9782) KOA森林塾は楽しかったようですね。山猿塾でもその成果を生かしてほしいです。と ころで、炭2箱が到着しました。わが家の炭はビニールハウスにおいていますが、そ こまで運ぶのが重そうだったので、とりあえずできたての物置においておきました。 甲山さん(#9787) お宅も完成間近とか、おめでとうございます。薪の風呂釜は魅力的です。ぜひ、い ただきたいところですが、それを使いこなせるかどうか。浄化槽の処理能力のことも ありますが、ひまわり小屋の浄化方法も考えてくれるようですから、みなさんと相談 してみます。 ◇97春キャンプ山猿塾の前準備と差し入れ◇ 26日(土)に、東京から女性編集者とコンピューター・グラフィクの仕事をして いる青年が訪ねてくれました。恋人同士であり、かつてペアで床の間の天井をはって くれた2人でした。 彼女の方は仕事の出張の途中で完成した創作住宅をすでに見てくれていましたが、 まだ見ていない彼の方がどうしても見たかったということでした。いよいよ結婚する ことになり、山口県の彼女の実家に了解をえるためにでかける途中でした。 結婚をひかえてキャンプには参加できないからと、彼の故郷、沼津の名物「うなぎ パイ」を届けてくれました。「キャンプに参加のみなさんでどうぞ」ということでし た。ありがたくいただいておきました。 27日(日)には、丹波にUターンした独身女性がやってきて、開拓小屋をあけて 風をとおし、掃除をしてくれました。「青木さんのお仕事を手伝いますよ」といって くれましたが、あいにく使い残しの丸太を整理する重労働中で、うら若き女性にはち ょっと酷なので……。 今日28日には、舞鶴市内のUターン農家がわざわざきてくれ、「農繁期で動きが とれないのでキャンプには参加できません」とのことでした。やはり「みなさんで」 と、自分がつくった米を届けてくれました。しかがって、キャンプに参加のみなさん は、はんご炊飯用のお米を持参する必要はありません。 ◇作業小屋の改築完成◇ 本宅建設の余材を活用し、半壊状態の作業小屋の改築を終わりました。1、2年分 の薪を蓄えられるように、奥半分は薪置場にしました。そこへ開拓小屋とビニールハ ウスのそばで雨ざらしになっていた丸太をおさめつつあります。100本近くあるの で、これだけでほぼ一杯です。 奥のあと半分は、ガラス戸で仕切った物置にしました。ここに米や野菜などを貯蔵 し、精米機も備え付けます。トタンぶきですので、結露がすごいく、ここには天井も 付けました。古たんすを活用し、大工道具や電動工具などを整理します。 材木とおしも増築しましたので、余材の整理が終われば、かなり広い作業のスペー スがとれます。キャンプのさいなどには、雨が降ったときに活用できるスペースにな ります。ふだんは、車庫などとして使うつもりです。 ◇参加予定◇ FAGRIの関係者は、通信手段が貧困(?)なのか、あいかわらず参加表明があ いまいな場合が多いのですが……。昨日はFAGRI以外の初参加の申し込みの手紙 が、京都から届きました。父子2人づれ2組です。お子さんはいずれも娘さんで、小 学5年生と6年生。山猿塾はどうして娘さんが圧倒的に多いのでしょう。 開拓小屋を建てた三成さんは世界旅行中でしたが、一時帰国、広島の玉置さんらと ともに3日からやってきます。廃油石鹸造りの提案者、山本さんもむろん参加です。 石鹸造りについては某新聞社からも問い合わせがあり、地元の丹波新聞からは事前の 取材を受けました。 ◇自然農法の援用◇ 最近、福岡正信『〈自然〉を生きる』(春秋社刊)を読みました。彼の自然農法は それなりに筋が通っています。そのまま当地に適応できるかどうかは疑問ですし、猿 真似するつもりはありませんが、実験の価値はありそうです。 そこで、まず現有の敷地を有効に活用する方法として、実験をはじめたいと思いま す。ちょうど大量にいただいた丹波の黒大豆をカビさせてしまったので、これととも に無選別の小豆(大納言)やなにか青物の種(安い物)を何種か混ぜ、福岡式粘土団 子の援用で、泥と一緒にあちこちにおいてみようと思います。 まずは、石が多くて不耕栽培に最適のテラスのある斜面や本宅西側の三角地に、草 を刈った上に、何種かの種を混合した泥をおいてみようと思います。失敗しても、流 出した表土を取り戻し、土を入れる効果はあるでしょう。なにより物は試しです。 いま読書中の『地球白書』97〜98も農地の喪失、劣化の危機を重視しています が、同感です。いまある土地の有効活用を第一にしたいです。つぎの手はいくらでも 考えられます。 ◇鹿、猪の食害対策◇ 上段の菜園にも鹿ばかりか猪もやってくるようになり、今後は野生動物の食害をど うするかが、1つのテーマになってきます。とりあえず、上段の菜園を守るため、毎 日毎日たらふく食ってぐうたらしている塾長犬に御登場願いたいと思っています。 本宅横のNack製塾長宅を起点にして、上段の菜園付近まで行けるワイヤーをは り、終点を古い犬小屋としようと思います。古い小屋も日除けくらいにはまだ使えま す。塾長が本宅から別荘へ何度か行き来してくれれば、あるいは鹿や猪も警戒するの ではないでしょうか。これも物は試しです。 塾長の出方を観察しながら、うまくいけば、イタチやキツネの食害から鶏を守れる 可能性があれば、塾長に鶏と同宿してもらうのも1つの方法ではないかと、獲らぬ狸 の皮算用中です。鶏を放し飼いにできたら、すばらしいですよ。 前記のUターン女性は、創作住宅を案内したさい「アイディア一杯の家ですねえ」 「[アルプスの少女]ハイジの家みたい 」といってくれました。アイディア一杯の創 造的な第3種兼業農家の道をめざしたいと思っています。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
09842 ◆山猿塾だより◆126 キャンプ参加予定 FAGRI掲載日 97/05/01 ◇初参加が8人の予定◇ 現在までの参加表明で、最も目立つ特徴は初参加の方が多いことです。いずれもF AGRIとは関係のない方たちです。昨日は神戸からお母さんが下見にみえましたが、 子どもさん(4歳女児)と友だちの3人でみえます。むろん初参加です。 京都の父子2人2組も初参加。東京の女性(玉置さんの友人)も初参加で、合わせ て8人になります。FAGRIでは、いまのところ初参加の予定は聞いていませんが、 FAGRIの常連さんは、様子のわからない初参加のみなさんの先導役をよろしくお 願いします。 また男の独身組が多いようです。Nackさんをはじめ5人です。女性の独身組も 多いのですが、お子さんたちです。まだFAGRI関係の参加表明があまりありませ んが、合わせて20人前後になるのではないでしょうか。 ◇現地事務局さんがタラノメを◇ 理科実験教室をひらいている山本さんが中心になって、4日にはてんぷらをしてそ の廃油で石鹸を造る計画です。向かいの兼業農家の現地事務局さんが、てんぷら用に タラノメをたっぷり採って届けてくれました。この忙しい農繁期に、感謝感激です。 ◇2年間に新聞・雑誌報道20回◇ 最近ようやく山猿塾関係の新聞、雑誌の記事を切り抜きまとめました。この2年間 になんと20本も記事がありました。このところ見物人などがたえませんし、97春 キャンプ山猿塾の初参加が多いのも、こうした記事の効果かもしれません。 今回のキャンプにしてもすでに3社の新聞社から問い合わせや取材があり、キャ ンプ中にも1、2社の記者が取材にきそうです。 ◇キャンプ準備◇ このところ私たち夫婦は、毎日、キャンプの準備をつづけています。というと、恩 ぎせがましく聞こえますが、引っ越しゴミの始末やどうせ自分たちがやらなければな らないことばかりです。これを機に手が付けられないできたことを片付けています。 物置には大工道具や電動工具、器材など収めました。古タンスの引出しに道具名 を書き出して、だれにもわかるようにしました。また、ひまわり小屋の吹き抜けに鎮 座していた酒蔵代わりの風呂桶や樽も物置に片付けましたので、正真正銘の吹き抜け になり、広くなりました。 さて、悩みはゴミの山です。キャンプまでにとはりきってはみたものの、容易では ありません。 ◇横着栽培2号◇ 昨年は池のほとりに黒大豆をばらまき、育つのは育ったのですが、ほとんどがキャ ンプ中に踏みつぶされてしまいました。横着栽培1号は正直いって失敗しました。 今年はなんとかと考えていたところ、狸の餌場で野菜苗を発見しました。捨てて狸 も食べ残した野菜の種が発芽したものです。堆肥化のさいの熱も加わって、発育は良 好です。堆肥ごとスコップですくいあげ、テラスの下の斜面に移植しました。 つぎつぎと苗ができそうなので、今後もそれを待って移植してやります。楽しみは、 それがなにの苗なのかわからないのが多いことです。さて、なにができるか? 種も まかずに野菜ができるとしたら、こんなけっこうな横着栽培はありません。 これが横着栽培第2号になりますが、次の手は前回に書いた不耕起栽培を考えてい ます。また、あたりにたえない野草の活用も考えます。これは野草ではありませんが、 ひまわり小屋の前の野生の桑も、今年はフナメ(桑の実)が豊作です。 さらに周辺の山は杉の植林が多く、放置した倒木や間伐材が多いので、今夏からの 狙い目はスギヒラタケです。松茸山に入れなくなるまでに、収穫したいと思っていま す。 今夜は、本宅の廊下で特大のムカデ本年第1号を収穫しました。1昨年の50余匹、 昨年の40余匹に比べると、ちょっと出足がにぶくなったようです。ムカデにとって は、生息環境が次第に悪化しているということになるでしょう。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
09912 ◆山猿塾だより◆127 キャンプ報告 FAGRI掲載日 97/05/07 97春キャンプ山猿塾(5月3〜5日)は、無事、終了しました。参加のみなさん、 御苦労さんでした。 Nackさん さすが準備委員長さんでした。一番乗りで期間中はたっぷり働いて、独力でひまわ り小屋の増築にメドを付けてくれました。土間が広くなったので、今後、参加者が増 えていくことを考えると、大いに助かると思います。御苦労さんでした。 芝田まことさん(#9855) 家族5人がそろって参加されたのでほっとしましたが、泊まれなかったのは残念で した。芝田さんには終日、手造りパソコン・EISALにはりつきで、プログラムを 再導入してもらい、助かりました。 キャンプ終了と同時に、のびのびにしていた本業にかかれるよう、EISALに向 かいました。書式指定や必要な既存データの移行など、まだ使用環境を整えている段 階ですが、さいわい、いまのところトラブルはありません。ありがとうございました。 サナギマンさん(#9847) 日帰りの強行軍だっのに、目一杯働きづめで、お疲れさんでした。飛び入りの野菜 苗などもあり、息を付くひまもありませんでしたね。ちょっと手伝ってくれた京都か らの初参加のお父さん二人も「サナギマンさんには付いていけない」と感心し、アゴ を出していました。 私も昨6日からEISALに向かいっぱなしで、今日7日は神経が疲れたので、午 後からは外にでました。残っていたトウモロコシは、丹波の黒大豆とともに自称「山 猿農法」でまいてしまいました。この「山猿農法」については、機会をあらためて書 き込みたいと思っています。 ◇総勢53人、うち初参加28人◇ 参加者はせいぜい20人から30人までとたかをくっていましたが、総勢53人 (見物・一時参加16人をふくむ)でした。人数はこれまでの最高で、いろんな意味 で限界を感じさせられ、今後の飛躍に備える計画が必要であると痛感させられました。 このうち初参加は28人でした。みんなを支えてくれたのは、FAGRIの常連さ んでしたが、サナギマンさんもNackさんも芝田さんも、それぞれのテーマと目的 があって懸命だったので、なかにはなにをやったらいいのかわからないまま、ひまり 小屋に座り込んでいた初参加者もいました。 しかし、それぞれに感じてくれるところがあったのか、たいがいが「またきます」 といっていました。地元の駐在所の巡査とその兄弟の家族など、思いがけない人も顔 を見せ、それぞれのドラマがありました。 ネパールからの留学生とともに、東京から初参加の女性歌手(バンド主宰)は、 「山猿塾でコンサートをひらけたらいいな」と寄せ書きに書いていました。私もそれ を見て「ぜひ実現しよう」と話し合いました。 京都から初参加の2組の家族のお父さん2人は、それぞれ「山猿塾を拡張される計 画はないんですか」と聞いていました。「そんな金はないので……」といいましたが、 隣接の土地を借りるとか共同出資で入手するとか、いろいろ考えていくべきでしょう。 参加者が増える一方で、本宅ができ作業小屋やひまわり小屋が拡張され、駐車ス ペースも限界になりました。車が占拠すれば、それだけ自由に行動できるスペースも 減ります。近隣の土地所有者にも、そろそろ相談してみようかと考えています。 すでに大阪のゼネコン社員が「第二の山猿塾」構想を固めて、同じ市島町内で土地 を入手し、木材業者も共同で家の自力建設をはじめる構えです。彼らとの連携、共同 も1つの道です。また第三、第四の構想も生まれつつあります。 いままでのところ、私もパソコンのつまづきや雑事に追われて、本業の方がお留守 になっていますが、創作住宅の著書をまとめたら、また輪が広がっていくと思います。 今回の山本さんが中心になった廃油石鹸造りや竹を使った紙すきも、神戸新聞と読売 新聞が報道してくれました。こうしたマスコミの反響もまだ広がっていきそうです。 私も創作住宅、創作家具につづいて、「山猿農法」の実験をはじめていく構想です。 創作住宅より時間をかけ、生涯の仕事になっていくでしょう。これにもそれなりの土 地が必要になってくるので、先を見た計画を立てなければと思っています。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
09942 ◆山猿塾だより◆128 EISAL発信1号 FAGRI掲載日 97/05/13 芝田まことさん(#9912) やはりOS/2そのものにいろいろ問題がありますが、おかげさまで芝田さん手作り のEISALの使用環境が整いはじめました。この山猿塾だよりも、今回からEISA Lで発信が可能になりました。 ただ、一太郎5にはいろいろな機能が一通り付いていても、十分な機能を発揮できま せん。私のような原稿執筆の業務用に使うには、肝心の機能が使えません。例えば、漢 字登録の機能があることになっており、Helpにも総合メニューに機能が整っている という説明がついていますが、実際にはその機能は存在しません。 また、PS/55のTXTも直接には読み込めません。そこでシステムエディターで切り 張りすることになりますが、私の原稿は200字詰め原稿用紙にして100枚を越える ものが9割以上ですので、システムエディターがパンク状態でエラーメッセージが出て しまいます。拡張エディターを使うこともできますが、分割して切り張りせざるをえな いので、それだけ手間がかかります。 ともかく、当面、必要なデータはEISALに移しました。仕事で順調に使える状態 になるには、まだ一苦労、二苦労が必要ですが、日々、使える環境ができつつあります。 ある程度、使いこなせるようになったら、つぎの単行本の執筆にかかりたいと思ってい ます。おかげさまで、見通しがついてきました。 Nackさん(#9928) ほんと、常連さんはみんな忙しかったですねえ。でも、初参加のみなさんは、常連さ んのそういうところをちゃんと見ていてくれたようです。例えば神戸から初参加でじっ と座っていたかのように見えた女性の、私たちに宛てた礼状にも、つぎのように書かれ ていました。 「青木さんとともに汗を流された方々にお会いでき、人間のすばらしさにを感じるこ とができました」 「いままで知らなかったことを、知ることができる。いままで知らなかった方とお会 いできる。人の縁というものに、感謝する日々です」 Nackさんの今後の課題の覚え書きには、私も同感です。そのうちのいくつかにつ いて、少し実状を記します。 (1)本宅見学=その後、地元紙『丹波新聞』が、「ひと−クローズアップ」という企 画でまた大きな記事にしてくれたこともあって、見学者が続いています。自然に準じた 住まいの実物見本を造ったわけですから、見てもらうことが一つの目標です。また、山 猿塾は「いつでも、どなたでも、どうぞ」ということになっています。 ですが、現実にここで暮らしているわけで、不意の来客、しかも飯時の見物、見学が 多く、家族は食事やその準備の中断に追い込まれます。人によっては用意していた食事 を出し、家族は残飯でがまんすることになります。仕事中なら中断されます。これも仕 事とは思いますが、本格的に執筆をはじめたらどうなるか心配です。 (2)パソコン通信以外の参加者との日常の対話、連絡、案内=キャンプ山猿塾案内は 年間4回、約50人に郵送しています。郵送費だけで年1万6000円かかっています。 その他の連絡、文通などとともに、関係の諸経費をふくめたらこの2、3倍は軽いでし ょう。 それでも、こうした意見交換などはパソコン通信関係者だけで、参加者間の情報格差 は歴然としています。この格差を減らすには、「山猿塾通信」のようなものを発行する 以外にないようです。だが、それには時間と費用がかかりすぎます。 (3)備品=今回のように50人を越える人が集うと、食器だけでも足らなくなります。 とりあえず、わが家で使っていない食器類を追加します。自己完結が望ましいのですが、 これまでの経験からいっても個人差が大きく、今回多かった初参加の人すべてに、いき なり自己完結を望むのは無理のようです。 といって、備品があまり増えると、その管理が想像以上にやっかいです。また紙コッ プなどを消費すると、山間ではゴミの山の始末に困ります。ことに帽子や衣類、遊具な どの忘れ物が増えるとやっかいです。小麦粉などの食料の残りは、野生動物が食い散ら しますので、その後始末に困ります。 (4)いずれにしても、わが家でもできるかぎりの努力はしているつもりですが、キャ ンプのような行事のさいは、費用が一部の人の負担にならないよう、分担金の集金など の世話役のボランティアが不可欠です。でも、今回は食器やゴミの始末など、みなさん に、たいへん助けられました。 細かいことはともかく、FAGRI以外の不特定多数を含めた自主管理は、容易では ありません。わが家だけではなかなか背負い切れませんし、主旨に反します。やはり常 連さんのリードに左右されます。そのリード役を分担していただくことが必要になって きたのではないでしょうか。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
09943 ◆山猿塾だより◆129 横着山猿農法 FAGRI掲載日 97/05/13 サナギマンさん(#9936) 〈既存の農法にとらわれずに、とにかく色々と挑戦してみる〉 私もこれがやりたいんです。地球上でどこでも画一的に同じような農機や化学肥料を 使っていてはおもしろくもかゆくもありません。しかも、そんな世界均一の「世界商品」 作りに、農業は向きませんし、自然の哲理に合いません。地球規模で考えつつ足下の土 地でそこの自然に適合した農業をめざし、私は「横着山猿農法」を自称することにしま した。 「横着」というのは、やたら金を取られて資源を浪費する大型機械や化学肥料は手抜 きする、つまり使わないという意味です。人工の手は最小限にとどめ、最大限に自然の 力に身をゆだねるという意味でもあります。 まだはじめようとしている段階ですが、規格にとらわれない第3種兼業農家としてス タート台についた実感を味わいつつあります。キャンプ後は、自分が汗をかく農業、土 方仕事をつづけています。晴耕雨読で夜も机に向かいますが、日中は精一杯の汗をかい ています。今日は雨天で終日、机に向かいました。 できるだけ大きな石を敷地内で集め、土砂止めとしてテラス下の道路に積み終わりま した。大きい石は100キロを越えるものです。その上の石ばかりの斜面の雑草をあら かた刈っただけで、耕さないまま畑にしました。 ここは真南向きで日当たりがよいうえに、雨水が本宅の屋根やテラスから流れてくる ので水も豊富です。なにより食欲旺盛な野生の鹿に食われる心配も少ないでしょう。そ れにキャンプ用地も減らさずにすみます。ただ、ここは耕すと土を崩し、本宅も傾いて しまいます。 そこで、オガクズとカンナ屑に生ゴミを混ぜた堆肥と、池を掘ったさいの残土をふる いにかけて混合。それに丹波の黒大豆を入れて水を加えてねり、泥状にしたものを、ス コップ1杯分ずつ斜面におきました。泥は乾燥した土のように崩れませんし、種子の発 芽に最適です。 同様に、本宅隣西側の宅地造成した石ばかりの空き地にも、黒大豆入りの泥をおきま した。ここは崩れる心配はありませんが、石の上に種をまくわけにはいきません。平常 な畑にするための土入れをかねた、一石二鳥の播種です。 黒大豆は発芽しにくいといわれています。しかも、保存が悪くカビさせてしまったも のでしたが、みごとに発芽しはじめました。これに気をよくして、造成した道路下の斜 面、育ちつつあるKOHクワガタの森で、より横着な実験を試みました。 ささなどの雑草の根の層だけをスコップではがし、その穴に黒大豆とトウモロコシを 混合した泥を埋めました。しかも、オガクズとカンナ屑は省略してみました。ちょうど 晴天がつづいて、土が乾燥し発芽は遅れています。この点、水分を維持できるオガクズ は、この土地に向いているようです。 当地の土はぬれるとドロドロになりますが、乾燥すると固まってカチカチになってし まいます。この点からも化学肥料は不向きで、オガクズだけではなく、落葉、枯れ草な どが必要なようです。山積みになっている樹皮、枯れ草など、自然の産物を活用した土 づくりをしていこうと思っています。 オガクズの省略で半分失敗したあと、つぎは酸性に弱いほうれん草をまくために、ま た別の実験を試みました。泥にまぶした黒大豆は、かなり間隔をおいていましたので、 そのあいだに、一輪車1杯ずつのオガクズの堆肥の山を造り、さらにふるいにかけた残 土に冬のあいだにためていた薪ストーブの木灰をまぜ、やはり一輪車に1杯ずつ堆肥の 山に重ねました。いうなら山形のうねには、ほうれん草のほかコマツナもまきました。 さらに、本宅裏の排水路の泥をあげて木灰をまぶし、これにアオジソとミツバをまき ました。さて、刈れられたささや雑草の根が抑えられて、このあとどんな反応を示すの か。野生植物との競合で、黒大豆や野菜がどこまで生育するのか。これが見物(みもの) です。 今回は野草を刈っただけの横着栽培で、野菜がどうなっていくかの実験です。私の希 望的観測は、過保護で不自然な栽培より、たくましく栄養豊富で安全な作物になるので はないかというものです。売り物にはならなくても、自給には向いているかもしれませ ん。 その前提として、野草は単なる肥料泥棒ではなく、土を豊かにしていく植物ではない かという考え方をしています。少なくとも、その競合の状況によって、適度に野草を刈 り込んで野菜を支援してやれば、野草が吸収した養分やエネルギーも、土を肥やすこと になるはずだという考え方です。 私の希望的観測が当たって、自然の理にかなったものであることが実験で実証されれ ば、こういう横着山猿農法をひろげていきたいと思っています。例えば、カイヅカイブ キを植林したまま放置されている下の棚田を、もしも借りられればという「捕らぬ狸の 皮算用」をしています。 まずカイヅカイブキを伐採して水をはり、その根っ子やささなどを肥料に変えつつ、 水稲の直播きをはじめたらおもしろいのではないかと思います。棚田が農地として回復 する可能性があります。まだ頭の中のだけの構想にすぎませんが、こんなことも考えな がらスタート台に立っています。 24、25の両日にきてもらえそうなので、サナギマンさんの意見を聞かせてもらえ たら幸いです。お待ちしています。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
10088 ◆山猿塾だより◆130 じっくり横着農業 FAGRI掲載日 97/05/22 芝田まことさん(#9947) ほんとに容量の大きなものには、ワープロソフトではむりがありますねえ。でも、い ろいろありましたが、かなり使えるようになり、そろそろ仕事で稼がなければと思って いるところへ、かっこうの仕事が入ってきて、いい実習になりました。 『週刊文春』の依頼で、藤田紘一郎『原始人健康学−家畜化した日本人への提言』を 書きました。400字原稿用紙で4枚でしたが、このくらいの長さなら、ぜんぜん問題 はありません。EISALは順調に働いてくれました。 書評はいつ掲載の予定か聞いていませんが、山猿塾の経験を少し書き込んでおきまし た。機会がありましたら、見てください。 甲山さん(#9970) 捕らぬ狸の皮算用を書いてしまい、ちょっと反省しています。まだ地権者に話も通じ ていませんのに……。 ただ、私の横着志向は自然にまかせ、その土地の物質循環をできるだけ乱さないとい うものです。農薬や化学肥料を使わないというだけではなく、できるだけ外(とくに外 国)からの養分の移入は避け、その土地の資源を最大限に活用してその土地に返してい こうと思っています。 また、近年は即効性のある肥料を使いたがるようになりましたが、年数のかかる有機 物を年期をかけてじわじわ効かせるのが大切だと思っています。その意味で、普通なら 焼却したり廃棄したりしたがる、笹や雑草、雑木とその落ち葉などを活用していきたい と思っています。 ことに当地は耕して水田として維持しながら、長年なにも作付けせずにいましたので、 表土が流出して薄くなっており、乾くとかちかちになります。だから、すぐには肥料と して吸い取られない有機物を入れて、空気や水分が保てるようにする必要があります。 さらに雑木や雑草、笹は根をはって土地を耕していてくれるので、一気に根こそぎ掘 り返すのは避けるつもりです。カイヅカイブキの太い幹はぼそぼそでも燃料にするつも りですが、不耕起栽培を基本にしますので、根っ子も別に邪魔になるような作業はしな いつもりです。 根っ子が私の生きているうちに肥料化するかどうわかりませんが、それでいいんです。 地中の深いところからじっくりと腐食し、空気や水分を地中に導いてくれればいいと思 っています。 とはいえ、さて、どうなりますか? あれもこれも実験で、物は試しです。実験をつ づけながら自分が食べる分くらい作ればいいわけですから、市場目当てにみてくれのい いものをつくる必要もありません。軟弱になっている種子も、野性的に育てていけたら いいなと考えています。前記の書評にもそんなことを書きました。 まこさん(#10065) よくきてくれました。拙著『ゴミ』の現地同行取材以来、6年ふりの出会いでした。 横着農業の方はまだスタート台についたというだけです。自宅の自力建設のように、た かだか2年で目に見えるような成果はあがりません。これは自分が土になって肥料に変 わる直前までやるつもりですので、気長に付き合ってください。 でも、笹やイタドリ、ススキなどと競り合って、丹波の黒大豆、トウモロコシが日々、 成長しています。移植したネギも根がつきましたし、コマツナとともにほうれん草も芽 をだしました。1日に何回も彼らの成長を見回っています。 今日はサナギマンさんが収穫期をはずれて捨てていたコマツナから、少しでも鍛えら れた種子を取りました。また家の裏側に桧や松が自生しているのを新たに見付けました。 わが家もいずれ屋敷林ともに自然畑に囲まれることでしょう。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ